財務分析

経営成績

2025年3月期における当社グループを取り巻く環境は、年末にかけて回復基調で推移したものの、年明け以降は米国新政権の政策変更への警戒感や、地政学的リスクの高まりを受け、不透明感が再び広がり始めております。このような中、2025年3月期の当社グループの経営成績は、売上収益396,670百万円(前期比1.7%減)となりました。国内では、内需を中心に緩やかな景気回復の動きがみられたものの、中小企業においては投資に対する慎重姿勢が続き、144,313百万円(前期比3.2%減)となりました。海外では、欧州や中国における景気低迷の長期化に加え、米新政権の政策動向を見極めようとする動きが広がり、設備投資は期待された水準に届かず、252,357百万円(前期比0.8%減)となりました。営業利益は、販売価格改善効果に加えて為替の影響はあるものの、減収影響のほか、生産調整に伴う操業度の低下や人件費の増加などにより、49,076百万円(前期比13.2%減)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は32,386百万円(前期比20.3%減)でした。

財政状態

2025年3月期の総資産は、前連結会計年度末と比べ31,161百万円減少し、649,891百万円となりました。流動資産は、生産調整に伴う棚卸資産の圧縮などにより、14,798百万円減少の414,511百万円となり、非流動資産は、主に投資有価証券の売却などにより、16,363百万円減少の235,380百万円となりました。負債は、主に国内でパートナーシップ構築宣言を行ったことによる営業債務の縮小を受けて、前連結会計年度末と比べ20,515百万円減少の126,141百万円となりました。また資本についても、自己株式の消却に伴う資本剰余金の減少や期末時点の円高による在外営業活動体の換算差額の減少などから、10,646百万円減少の523,750百万円となり、これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末と比べ77.8%から79.9%と2.1%pt増加しました。

キャッシュ・フローの状況

2025年3月期の現金及び現金同等物の残高は、2024年3月期に比べ11,420百万円増の104,841百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フロー

2025年3月期における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益の獲得、棚卸資産の減少、営業債務の支払いサイトの短縮等により、46,192百万円の収入(前連結会計年度は、47,595百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フロー

2025年3月期における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却や償還等により、7,851百万円の収入(前連結会計年度は、15,188百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フロー

2025年3月期における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得等により、42,420百万円の支出(前連結会計年度は、38,145百万円の支出)となりました。