鋼板だけで全てを作り上げたいと考えたのが始まりでした。
3~4個の部品を同時に考えて製作し、組み立てるという繰り返しでした。半分くらいできた時点で、また1から部品の手直しを繰り返し、思うように進みませんでした。
車輪は1.0mmと3.0mmの鋼板の組み合わせですが、その車輪を回す方法が思いつかず悩みました。
ネジやシャフトを使わず、「全て鋼板のみで作りたい」という思いがあったので、周囲からアドバイスを頂き、摩擦を減らす形状を考え、最適なクリアランスを見つけるために試行錯誤して完成させました。
現場での鋼板を触って曲げる経験、鋼板特性の知識が役に立ちました。
100点近い部品をA4サイズ・4枚に収め、取り外しやすいジョイント幅、位置、数を考えたネスティングと、ネジ・ボルト・溶接を一切使用せず、全て鋼板のみの、手曲げ+はめ込み構造が高く評価していただいた点だと思っています。金賞を頂き大変うれしく思っております。
モノづくりには必ず人が介在しています。したがってモノづくりは「人づくり」でもあると考えています。これからも「人と人がこだわりを持ったモノづくり」を製品に込め、新しいモノづくりに役立てたいと思います。
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代表取締役
高橋 献樹 氏
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