JMC 経営後継者育成講座

講座紹介

主な講師陣

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『経営学講座』担当 藤田 史義氏

(メイソンコンサルタントグループ株式会社 代表取締役)

実践的なノウハウと自覚、そして友情が芽ばえるJMC

JMCの講師を務めさせていただき、早3年以上の月日が過ぎようとしております。
 若くて活気のある、そして将来を担う後継者の方々と接すると、『社長になって会社を経営したい』という自分の若き日の燃えたぎる思いを思い出させずには居られません。
 このような素晴らしい機会を賜り、皆さま方に心より感謝申し上げます。
 さて、最近の板金、プレス業界全体の収益は多少上向いているような状況ですが、大手製造業の海外進出の推進、そして原材料の値上がり等、まだまだ多くの経営課題が山積していることも事実であります。
 国税局の発表によると、現在約250万法人のうち、依然70%が欠損法人であり、利益法人は30%程度まで落ち込んでいる現状からも、さらなる経営革新の推進が各企業に求められております。
 経営革新とは、外部環境の変化、つまり市場・顧客のニーズ、マクロ経済の動向、競合企業の動向などの情報を常時収集し、持続的収益が確保できる経営基盤を構築することであります。
 経営革新を実践するに当たって最も重要なテーマは、組織能力の向上、つまり『人材の強化』であります。 その理由は、経営ビジョンに基づく戦略を策定するのも『ヒト』、コストダウンを推進するのも『ヒト』、お客さまとの信頼を勝ち取り、売上を伸ばすのも『ヒト』であるからです。
 経営革新は過去の成功事例から導かれるものではなく、あくまでも市場、顧客の視点から推進しなければなりません。そのキーマンとなるのが、会社の将来を担う後継者であります。

 今日まで、研修の場を通して多くの後継者の方々と接して強く感じることは、全員とても素直であり、知識修得に積極的であることです。当然若いが故に、知識、経験の面において不足していることは否めず、これから先何をすべきなのかを理解されておりません。
 だからこそ、『ヒト、モノ、カネ、情報、技術』に関する知識を修得すると同時に、その知識を実際の仕事に即生かせるよう多くの事例をもとに、必死に『考え』ることであります。
 JMCは後継者の方々がグループを組み、それぞれのテーマについて知識を修得し、そして各事例に関してお互いの考えをぶつけ合いながら実践的なノウハウを身に付けていく人材開発プログラムであり、その中で自然と後継者としての自覚も備わっていきます。
 さらに、合宿という共同生活を通しての同世代の仲間との交流は、将来に渡っての友人の輪づくりに大いに役立つものと思います。
 強い意思を持った明るく優秀な経営者に育つことを期待し、さらなる教育の研鑽に努めていきたいと強く感じている次第であります。

『中小企業戦略講座』担当 今瀬 勇二氏

(中小企業診断士)

事業承継には経営理念、経営ビジョン、経営革新計画、
3つの完全浸透が必要


 私はJMCの『モノづくりはヒトづくり』という、たった11文字で表現された理念に共鳴してJMCの講師を務めさせていただいております。最近の急激な情報化の進展やモノづくりのグローバル化によって日本経済にも大きな構造変化が起きています。
 しかし、周囲の環境がどのように変化しようと『モノづくりの原点はヒトづくり』です。単に目先の利益を追って、ヒトづくりをすることなく、安い人件費を当て込んで海外生産を続けていれば、やがてブーメラン現象となって全身に返り血を浴びることになるでしょう。
 さて、私は「元気な日本を取り戻すには、元気な二代目(後継者)をつくる以外にない」という信念のもとに、後継者づくりに取り組んでおります。かといって、後継者育成とはそんなに簡単にできるものではありません。できれば、5~10年先を見て、経営革新を織り込んだ中・長期的な事業承継計画を作成し、それに則った後継者育成を行ってゆくべきです。事業承継にあって、最も大切で難しいのは観念的な要素である『経営理念』の承継です。多くの中小企業ではこの『経営理念』が社長の頭の中にあり、『ことば』で表現されておりません。これが大きな問題なのです。そうした意味から私は後継者育成の対象者は若い後継者のみでなく、現在の経営者も重要な育成対象者であると考えています。

 現経営者の皆さま、後継者を育成し、ゴーイング・コンサーンとしての企業経営を承継するまでには少なくとも以下の4つの項目を現経営者自身と後継者が一緒になって完全に成し遂げなければならないことをよく理解してください。
 (1)経営理念を明確な言葉で表現すること
 (2)経営理念に基づく経営ビジョンを明確に文書化すること
 (3)経営ビジョンに基づく経営革新計画を立案すること
 (4)上記のすべてを組織内に完全浸透させること
 即ち、明文化された『経営理念』『経営ビジョン』とそれに基づき作成された『経営革新計画』を社員全員の前で発表し、宣言し、周知徹底させ、その3つの項目を自社の組織内に完全浸透させ、情報を共有し、組織構成員全員を同じビジョンに向かわせることで、組織のすべてが一枚岩となる、強力な集団をつくりあげることです。
 JMCではその大切なコアの部分をすべてセミナー受講中に公開しています。どうぞ、皆さまの後継者だけでなく、現経営者である皆さまも、JMCで時代にマッチしたあらたな経営感覚を身に付けられ、立派な後継者を育成されると同時に、日本経済の発展に貢献されることをお勧めします。JMCのセミナーでお会いできる日を楽しみにいたしております。

「経営シミュレーション講座」担当 角澤 明氏

(コンサルトネット 主宰)

覚悟のススメ
「勝ち組」を目指して経営戦略の策定にトライ


 JMCの講座を担当して20年になります。修了生との中国視察も楽しい思い出です。
 JMCは経営について学ぶ場ですが、同時に人の器を広げることを知る場でもあります。経営者は孤独だと言われますが、JMCの共同生活を通して友人や事業パートナーとしての「輪」が生まれ、知識の習得と同時に「縁を創る」スキルも身に付きます。
 後継者候補の方は、非常に恵まれたポジションにいます。なぜなら、すでに会社という家が完成して機能しているからです。独立志向はあっても創業リスクに気持ちが負けて、一歩を踏み出せない人が多数います。自分が機会を持っていることを認識し、今の会社を築いてくれた創業者や現経営者に感謝しなければなりません。
 では、事業承継で大切なことは何か。それは、「覚悟を決める」ことです。自社が自分のドメイン(生存領域)だと考えて、「この仕事で人生が終わっても悔いはない、これが自分の天職だ」と本気で思えれば、必ず成功します。能力や経験・知識などは、必死にがんばっていると自然に身に付きます。

 さて本題。事業承継後、何をしなければならないのか。
 経営資源には、ヒト、モノ、カネ、情報の4つがあります。この中で経営者が注力するのは、「ヒト」と「カネ」の2つです。
 ヒトは会社を支えている従業員のことです。会社の強さは「従業員の意識」で決まります。経営者は人材(私は「人財」と呼んでいます)を育成(教育)して、優秀な従業員を増やします。採用や教育の意思決定は、経営者しかできません。
 カネは資金の調達と経営への有効活用です。そのために日々の経営状態を把握し、資金繰りや設備投資計画を策定します。決算書は経営者の通信簿です。
 経営学はとても大切なのですが、座学だけでは眠くなるし身に付かないため、私の講座は(1)各自が自発的に参画、(2)自力で財務諸表を作成、(3)戦略的思考プロセスから経営戦略を策定するカリキュラムにしています。意識を持って、自発的に学ぶ姿勢を形成することが大切です。「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」この言葉に、時を経ても変わらぬ本質があります。
 また「原材料高騰下の不況」に進む経済では、「戦略的思考」が必要です。従来の成り行き型経営では「勝ち組」に入れません。
 JMC講座で学んだことを自社に持ち帰って、いかに活用するか。このテーマに真剣に取り組むと、器が大きくなります。皆さんとの「出会い」を楽しみにしています。

『中小企業施策活用講座』担当 尾又 啓介氏

(中小企業診断士)

対話力の向上と戦略展開能力を高めるJMC

 2004年度からJMCにおいて、国の中小企業施策の活用、経営革新計画の策定手法を担当しております。全国からの次代を担う後継者の皆さまの経営革新に向けた熱き議論を講師の立場でサポートさせていただくことに毎回大きな喜びを感じている次第です。私は過去10年間で全国43都道府県を訪問し、300社以上におよぶ中小企業経営者の皆さまのお話を伺う機会に恵まれました。その活動の中で感じた今後の中小企業経営成功の3つのキーワードをあげてみたいと思います。
 まず、第1に『自社の経営環境を正しく理解し、実践的な戦略を立案する』ということです。環境変化の激しい時代こそ、定期的に自社の経営環境を監視し、変化に対応するスピード経営が求められます。
 第2に『社員をやる気にさせるリーダーシップ力を身に付ける』ことです。人間は自分のやるべきことが明確になり、取り組む方向が明らかになったときは貢献意欲が高まるといわれています。コンサルティングの場面でも、社員がリーダーの熱き情熱を感じ、社員1人ひとりがやる気になっている企業のパワーに驚かされることがたびたびあります。社員それぞれの個性を生かしつつ、自社の進む方向を正しく示すリーダーシップは、企業経営成功の必須条件といって過言ではありません。
 第3に『対話力とプレゼンテーション力の向上』です。経営の方向性を考える場合、1人だけの考えではなく、経営幹部の意見を対話の中で取り入れ、さらに営業の現場、モノづくりの現場を担当する社員の実践的な発想をうまく取り入れて経営の方向性を考えていくことが非常に重要です。また、社員あるいは金融機関に対して、自社の経営戦略をできるだけわかりやすく伝えていくプレゼンテーション力の向上も大切な能力であるといえます。私の講座では、JMCに参加された後継者の方々が仮想企業経営幹部になって、経営革新計画を策定し、プレゼンテーションを行う対話重視の実践的な講座を意識しております。この講座を通して、これからの経営に必要な3つのキーワードを実行できる能力を身に付けていただけるよう、私自身も後継者の皆さまに負けない熱き思いで取り組んで参ります。
 JMCは全国各地から次代を担う後継者が集う場所です。実践的な講座に学び、参加されたメンバーと積極的に意見を交換する機会は、自社の将来の方向性を構築する力量をつける近道です。JMCは次代を担う後継者の成功を心を込めて支援する“実践経営道場”といえるのではないでしょうか。

JMC見学企業 増田 秀次氏

(株式会社関東精工 代表取締役会長)

率先垂範-実践行動力をたかめよ
「あたりまえ」の基準(ものさし)はどこにある


 『仕事に泣く者は人生に泣く、向上心なき者は去れ』。この言葉を我が社の入口に25年程前より掲げております。今でこそ石碑に刻んで建立してありますが、初めは自家製の看板に自らペンキで書いて立てた粗末なものでした。
 この頃、社員は20名程で私は日々営業に飛び回っておりました。お客さまと直に面談していますと、お客さまの要求に応えられる企業にならなければ、関東精工に明日はないとの危機感を強く感じるようになりました。すぐさま私は社内の意識改革をしようと孤軍奮闘し、ことあるごとに説いて回りましたが、「そんなことはできないです。無理です」との声しか聞かれず苛立ちと焦燥の日々でした。
 そこで私は自らが指揮官となり、建屋の増築や機械の移設、棚や治具の製作、床のペンキ塗り、看板づくり等に精を出す日々が続きました。ともに汗を流し、ともに喜びを分かち合ううちに、私は社員はもとより多くの協力者を得ていることに気がつきました。
 そんな中で社員の出入りも頻繁にあり、私の負けじ魂に火がつき生まれた言葉が冒頭のものです。この言葉を巡っては、こんなことがありました。ある時、目を掛けていた社員から「社長、入口の看板を外してもらえませんか。お客さまが来られた時に恥ずかしいですし、採用の時にも悪影響を及ぼします」と言われましたが、私はこれを一蹴し、「俺の信念が理解できないならお前が去るべきだ」と。その後、彼には大きな仕事を任せることになりましたが、根っこの所で繋がることができずに成就半ばで彼は去っていきました。
 製造業における社員教育は、ややもすると技術指導にのみ目がいきがちですが、私は心の「共育」が大切だと常々感じております。学問や技術を身に付けさせることは教育であり、挨拶や道徳、物事の捉え方や感性を向上させることは、「共育」であると考えております。マニュアルのない心の「共育」は、する側にとってもともに自分育てであることに気づかされます。

 さて、私たちの身の回りには解決しなければならない問題が山積しているはずです。結論が容易に導かれるものは、「あたりまえ」に解決すべきですが、それすら逃避するものが増えてくると、規則をつくってがんじがらめにしなければ日常業務すら遂行できなくなります。この「あたりまえ」のハードルを下げることなく徐々に上げていくための共育が命題になっているのではないかと思います。より高いハードルを越えた企業こそが、いわゆる、勝ち組として存続できるものと確信する次第です。

 2006 招福  戌(いぬ)
 狗はよく吠ゆるを以て
 良とはなさず
 人はよく言うを以て
 賢とはなさず
 荘子

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