第36回優秀板金製品技能フェア

学生作品の部 全23作品

学生515

奨励賞(学生)

横綱 銀鵬

三重大学 (三重県)

  • サイズ: W360 × D150 × H230 mm

  • 精度: ± 0.01 mm

  • プログラム時間: 200 分

  • 加工時間: 80 分/個

  • 加工数量: 1 個

  • 材質: SUS304

  • 板厚: 1.0 mm

  • 作品種類: オリジナル品

加工工程

  • 機構の考案

  • 2D/3D設計

  • CAD/CAM

  • レーザ加工

  • 曲げ

  • 組立

アピールポイント

日本の伝統文化である相撲.その大相撲の中でも最高位である「横綱」をコンセプトとし,力士たちの晴れ舞台ともいえる横綱土俵入りを,鋼板で表現した。

また、使用した鋼板の色である「銀」と、実在した横綱にも使用された漢字である「鵬」とを組み合わせて、作品名称を「横綱 銀鵬」としました。

本作品は、横綱土俵入りの二つある型の内の一つ、不知火型を参考にして制作しました。

不知火型は、四股を踏んだ後のせり上がり時に左右に手を大きく開くことが特徴で、攻撃的で豪快な型として知られています。

金属ならではのメタリックなボディーも相まって、豪快で力強さのある作品ができたと思います。

  • 作品テーマを選んだ理由: 生物のような金属的ではないものにチャレンジしようと模索していたところ,日本発祥のスポーツである大相撲の力士の躍動感あふれるスタイルが目に留まった.力士ならではの豪快さや力強さをアピールしたい.

  • 使用材料を決めた理由: 教員から指定された材料が板厚1mmのSUS304であったため.また,塗装などの必要がなく,銀一色のメタリックな見た目に仕上がり,かっこいいと思ったため.

  • 最も重点を置いた点や箇所: 正確な曲げ加工ができないため,単調な形状となりやすい.そこで,躍動感を表現しつつ見栄えの良い作品となるよう,胴体や腕の部品の配置や取付け角度を工夫した.

  • 最も苦労した点や箇所: 曲げ加工を行わずに躍動感を出すための,鋼板の組み方の構想に1か月ほど費やした.また,自立するためのバランスを考慮した上での力士の足・胴体の固定の方法や組立ての順番の構想にも苦労した.

  • 製作図面から実際に加工してみて気づいた点: 組立ての際,足と胴体,腕と胴体のつなぎ目等で緩い箇所ができてしまったため,公差および加工精度の考慮が難しかった.組立ての際に想定していた位置に部品が入らないといったミスがあり,設計の難しさを実感した.