溶接品の部 全23作品

常に「溶接の可能性に挑戦する」事を掲げている弊社は、今回地球儀を溶接板金加工で再現する事に挑戦しました。

プログラムの段階より、溶接を考慮した展開図にし、大陸デザインについてもよりリアルな地球に見える様、実際の地図を基に拘りを持って描きました。

マントルは板厚0.3㎜の銅で制作していますが、銅の溶接は欠落が起こりやすくレーザ光の調整や当て方など試作を重ね、ノウハウを得て制作しました。

球体にする為に、仮止めの段階から専用治具を設計し溶接すると同時に成形される様に工夫しました。製作が進むにつれ球体に近づいて行く為に製作序盤、中盤、終盤で違う治具を使用しました。

等高線の加工にも拘り、板厚0.1㎜の薄板を短冊状に切り出し、縦の線については0.25㎜の線を2本合わせ0.5㎜の細さで組みあげました。この加工は歪み欠落が非常に発生しやすく、レーザ光を球面に対して安定して照射する必要があり、機械自体が持つ自動制御ではなく手動で精度0.1㎜の高さ調整を行える治具を作り、職人の手の感覚を活かし品質が一定になる様に工夫しました。