[ 専務取締役 ]
谷口 宜伸 氏

この度はグランプリの栄誉を授かり、誠にありがとうございます。

この作品は蝉の複雑な形状を最小でリアルな造形にするために、細かく展開して銅板の薄板を曲面に打ち出し、翅の模様に沿ったリブを細かく入れることで強度を出すところなどに工夫を重ねました。

表彰式では、そうしたところを評価していただき、喜びもひとしおです。特に苦労した点は、銅板の特性で時間の経過とともに表面に酸化被膜ができてしまうところと、色合いの調整が困難なところを幾度となく試行錯誤を重ねて、趣のある色合いにすることができました。

製品が造形品の部でグランプリを授かり、期間中展示場にきれいに飾っていただいた板金フェア事務局に御礼申し上げますとともに、現在「火除けの油蝉」を納めさせていただいているお客さまには、改めて厚く御礼申し上げます。

今後も、さらなる技術の向上と発展に努めていきたいと思います。