[ 専務取締役 ]
松下 絢一 氏

日刊工業新聞社賞というすばらしい賞をいただき、誠にありがとうございました。

試作事業をしている弊社が、受注先メーカーより日々求められることは2点あります。1つめは短納期、2つめは厳しい公差を守り、より難度の高い製品を図面通りつくりあげることです。

私たちはいつもこのことに心を一丸とさせたゆまない努力を続けています。その日々の努力が今回の受賞に結びついたと思います。

今回は「高精度な品物づくり」をコンセプトに、公差も±0.05mmに設定し製作にかかりました。苦労した点は、曲げの工程順序を間違えると曲がらない個所や、曲げにくくなる個所がでてくることです。また段曲げが多いので、角度のバラツキが出ないようブレーキ圧の微調整にも気を配りました。加えて工程数が多いため1カ所の寸法が少しでもずれるとすべてにおいてバラツキが出るので、工程途中で何度も検査をしながらつくりあげました。

弊社は試作の仕事が中心なので、リピート図面は少なく90%以上が新規図面です。そのため効率よく高精度なモノづくりができるよう日々厳しい社内改善に努めています。

このような賞をいただいたことが社員一同大きな励みになり、今後は世界の最先端を歩んでいる日本のモノづくりに携わることの“喜び”を忘れることなく、たゆまぬ努力を続けていきたいと思います。