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JMC修了生を訪ねて
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JMC仲間と立ち上げた会社で
板金業界へ新風を吹き込む |
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株式会社石神製作所
専務取締役 阿部志郎氏
(JMC36期) |
石神製作所の特長は33社、延べ1320名にもおよぶ多様なネットワークを活用した、顧客へのスピードと品質の徹底的な追及にある。ネットワーク化は2代目となる阿部一郎社長が就任した6年前からさらに積極的に取り組まれてきた。
そしてネットワークの構築で重要なキーマンとなっているのが、阿部社長の弟で、JMC修了生でもある阿部志郎専務。JMCを受講して横の連携を痛感した阿部専務は、修了生と一緒に共同受注企業グループを株式会社として立ち上げるなど、ネットワークを活用した新たな板金加工業のあり方を探っている。 |
本社 |
岩手県花巻市中根子堂前38 |
TEL |
0198-23-4843 |
創 業 |
1957(昭和32)年 |
設 立 |
1970(昭和45)年 |
代表者 |
阿部一郎 |
社員数 |
40名 |
事業内容 |
製造組立ライン・装置・治具の設計・製作、精密板金による試作加工および省力化自動機器の開発・設計・製造・組立・配線 |
URL |
http://www.michinoku.ne.jp/~ichiroab/ |
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『5分前の精神』で時間厳守の大切さを学ぶ
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「会社は利益を生み出すプロ集団。決して同好会的な仲良しクラブではない。プロとしての厳しさをもって仕事に取り組まなければ生き残っていけません。いま振り返ると、JMCは自分にプロの厳しさを叩き込んでくれた場でした」と、石神製作所の阿部志郎専務はJMCの思い出を語る。
阿部専務がJMCを受講したのは15年前、当時25歳のときだった。入社3年目を迎え、仕事は一通り理解した。そこで次に阿部専務が目を向けたのが、今後の自社の方向性であった。時代はまだバブル景気に沸いていたが、いつかは反転する。そんなことを考えながら、会社の将来を模索していた。
ちょうどその頃、JMCの存在を知る。カリキュラムを見ると、自分がもっと深く知りたかった会計や工程改善の講義があった。そして、何よりも自分と立場を同じくする二世経営者の集まりという点に惹かれた。「会社の将来を考える前に、まず自社のポジショニングを知りたかった。一度に何人も同じ境遇の方(二世経営者)と知り合える機会など、普通ありません。受講期間中、仲間と情報交換を重ね、自社のレベルもわかり、自分たちの進むべき道が見えてきました。」
JMCの思い出の1つに、阿部専務は講師との出会いをあげる。
「海軍出身で当時のアマダスクール常務理事の大塚先生がいらっしゃったのですが、その方とJMC担当であった宮 正行氏(両名とも一生の恩師)には厳しく指導していただきました。社会人としての基本的なしつけが主でしたが、これが仕事の土台となって、いまの自分があります。中でも印象深いのは『5分前の精神』です。時間厳守の大切さを徹底的に教わりました。時間を守れない人間は誰からも信用されないし、大事な仕事も任せられません。また『できない、無理だと考えず、了解して即行動してみよ』とも教えられました。これもお客様への対応を考えたとき、意味深い言葉でした。」 |
JMCでの出会いから新たな芽が生まれる
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JMCの受講生は仲間でもあり、ライバルでもあるが、この新しい出会いがJMCで最もよかった点にあげる修了生は多い。阿部専務もそんな一人だ。
「それまで自分の周囲にいなかったタイプの人に出会え、大いに刺激を受けました。同期の仲間とはいまも交流が続き、自分にとってかけがえのない存在になっています。大人になって親友と呼べる友ができるとは思ってもいませんでした。」
会社に戻った阿部専務は連携の必要性を説き、同期はもちろんJMC修了生と交流の場をJMCALSという集まり(JMC修了生集団)で実践を始めた。さらに最近、実務に結びつけるため8名で共同受注企業グループとしてPROFECT(株)(http://profect.jp/)を共同出資で立ち上げた。
「JMCを通して、本当に気心が知れた仲間だからこそ、会社組織を作れました。共通の生産システムのもと、全国8カ所の会社が結集しています。設備は業界有数になりました。私たちは板金業界もパイの確保、拡大が必要だと考えています。そのためのコラボレーションです。情報収集力や交渉力などの強化を図らないと、市場で生き残れない。同じ危機感を共有するメンバーが集まりました。」
最後にこれからJMCを受講する人にメッセージをもらった。
「JMCは期間が長い印象がありますが、受講してみると逆に短いと感じるはずです。当時はいまより長く30日間でしたが、それだけの充実感を味わえました。楽しい時間はあっという間に過ぎるといいますが、まさにその感覚です。講師の方は皆さん、一生懸命に取り組まれ、内容はもちろん、本気度が伝わり感動するはずです。同期、そして修了生の方々との輪は本当にかけがえのないものになります。受講の機会に恵まれたら、必ずや多くのものを得られるでしょう。そして、私たちと一緒に板金加工業界を魅力あるものに変えていきましょう。」 |
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